(第84回)食中毒から家族を守りましょう①

 

 

 

 

今日のすくすく赤ちゃん” の紹介は、コラムの最後に登場です。

 

 

 

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6月に入り、屋外だけでなく、屋内でも梅雨独特のジメジメした空気を感じるようになりました。

 

 

 

厚生労働省の資料によると、平成30年1月から6月1日までに厚生労働省に報告のあった食中毒の事例は全国で263件、患者数は3,728人に及んでいます。

 

 

 

 

梅雨で湿気の多い環境が続くこれからの時期は、特に食中毒には気を付けなければいけません。

そこで、今回からは大切なご家族を食中毒から守るために、“食中毒”について、考えてきたいと思います。

 

 

 

 

食中毒とは

 

 

細菌やウイルス、化学物質、自然毒などに汚染された食品を食べたことで起こる健康被害(中毒)をいいます。

 

 

 

代表的な症状は、腹痛、下痢、嘔吐などの胃腸障害、発熱です。汚染源によっては、胃腸障害などの他に知覚障害、言語障害、呼吸困難などの症状があらわれるものもあります。

 

 

 

 

 

 

食中毒の原因

 

 

食中毒の原因は大きく4つに分けられます。

 

 

 

原因1.細菌やウイルスなどの微生物

 

 

サルモネラ菌

 

十分に加熱していない卵、肉、魚などが原因となる。

 

特徴:

乾燥に強く、熱に弱い。

 

潜伏期間:

6~48時間(平均15時間)

 

症状:

悪寒、嘔吐から始まり、腹痛、下痢、38℃前後の発熱など。

 

予防:

・卵を生食する場合は、新鮮で殻にヒビがないものを冷蔵庫で保管し(目安は10℃以下)、期限表示内に食べる。

 

・卵は調理に使用する分だけ、使用直前に割って、直ちに調理する。

(割卵した卵をそのままの状態で放置しない。細菌が増殖しやすくなる)

 

・肉や卵などの食品は十分に加熱する(中心部が75℃、1分以上。ゆで卵は沸騰水で5分以上)

 

・ペットに触れた後は十分に手洗いをする。

 

 

 

 

腸炎ビブリオ菌

 

生の魚や貝などの魚介類が原因となる。

 

特徴:

塩分のあるところで増える。真水や熱に弱い。4℃以下ではほとんど増殖しない。

 

潜伏期間:

4~96時間(平均12時間)

 

症状:

嘔吐、腹痛、下痢など。発熱はほとんどない。

 

予防:

・魚介類は調理前に真水(飲料可能なもの)でよく洗う(付着している菌を洗い流す)

 

・魚介類の生食には注意する。短時間であっても冷蔵庫で保管する(4℃以下)

 

・調理器具類の洗浄・消毒を十分に行う。

 

・加熱調理する場合は十分に加熱する(中心部が75℃、1分以上)

 

 

 

 

腸管出血性大腸菌(O157、O111など)

 

十分に加熱されていない肉や生野菜などが原因となる。

(よく洗っていない野菜、井戸水、わき水)

 

特徴:

少量の菌数で食中毒を起こす。乾燥、低温、冷凍に強い。

 

潜伏期間:

3~8日間

 

症状:

激しい腹痛、下痢、血便、発熱、嘔吐など。重症化すると死亡例もある。

 

予防:

・食肉は十分に加熱する(中心部が75℃、1分以上)

 

・生野菜は流水でよく洗う(100℃のお湯で5秒間の湯がきでも有効)

 

・調理器具類の洗浄・消毒を十分に行う。

 

・食肉は他の食品類と接触しないように、保管容器や調理器具を分ける。

 

 

 

 

 

黄色ブドウ球菌

 

傷やニキビを触った手で調理された(直接触れた)食べ物が原因となります。

(おにぎり、お弁当、巻きずし、サンドイッチなど“手作り”のもの)

 

特徴:

菌は酸性やアルカリ性の環境でも増殖する。また、この菌が作る毒素は熱に強く、一度毒素が出来てしまうと加熱しても食中毒を防ぐことはできない(100℃、3分の加熱にも耐える)

 

潜伏期間:

30分~6時間(平均3時間)

 

症状:

激しい吐き気、嘔吐、下痢、腹痛など。発熱はあまりみられない。

 

予防:

・調理前は手指の洗浄・消毒を十分に行う。

 

・手指に傷や化膿巣がある場合は出来る限り食品に直接触れたり、調理しない。

(おにぎりを作る時はラップを使用して、直接、手指が米飯に触れないようにする)

 

・調理中に毛髪や顔などを触らないようにする。

 

 

 

 

カンピロバクター

 

十分に加熱されていない肉(特に鶏肉)や飲料水、生野菜などが原因となります。

(十分に火が通っていない焼き鳥、十分に洗っていない野菜、井戸水、わき水)

 

特徴:

乾燥に弱い。大気中や30℃以下では増殖できないため、食品の保管中には ほとんど増殖できない。

 

潜伏期間:

2~7日間

 

症状:

発熱、吐き気、下痢、腹痛、筋肉痛など。

 

予防:

・食肉は十分に加熱する(中心部が75℃、1分以上)

 

・調理器具類は熱湯消毒し、乾燥する。

 

・食肉は他の食品類と接触しないように、保管容器や調理器具を分ける。

 

 

ここで、注意!!

 

カンピロバクターに感染後、数週間経ってから、手足の麻痺や顔面神経の麻痺、呼吸困難などの“ギラン・バレー症候群”を起こすことがあります(感染後、全員が発症するわけではありませんが、症状が重篤になる人もいますので注意が必要です)

 

 

 

 

ボツリヌス菌

 

酸素のない状態にある缶詰、瓶詰、パック製品、ハム・ソーセージなどが原因となる。

 

特徴:

熱に強い芽胞を形成する。芽胞は低酸素状態に置かれると毒性の強い神経毒を産生する。

 

潜伏期間:

4時間~8日間(通常は12~36時間)

 

症状:

吐き気、嘔吐、めまい、頭痛、瞳孔拡大など。症状が進行すると、嚥下困難、言語障害、起立不能などの神経障害、呼吸困難を起こすこともある。

 

予防:

・容器が膨張している缶詰、瓶詰、真空パック食品は食べない。

 

・外観が真空パックに似ていても、常温保存できない食品があるので、保存方法(保存温度)の表示を必ず確認する。

 

・1歳未満の乳児にはハチミツを与えない(乳児ボツリヌス症を起こす)

 

 

 

 

セレウス菌

 

米や小麦を原料とする食品が原因となる。

(焼き飯、ピラフ、オムライス、スパゲティーなど)

 

特徴:

熱に強い。少量では発症しない。7.5%の食塩存在下でも発育でき、4~10℃の低温でも増殖する菌株が存在する。

 

潜伏期間:

嘔吐型:30分~6時間

下痢型:6~16時間

 

症状:

嘔吐型:吐き気、嘔吐

下痢型:腹痛、下痢。

※日本は嘔吐型が多い

 

予防:

・調理する時は、十分に加熱する。

 

・焼き飯、ピラフなどを室温に長時間放置し、その後、食べることはしない。

 

 

 

 

 

ウェルシュ菌

 

肉類、魚介類、野菜を使用した煮物が原因となる。

(加熱度に室温に長時間保温された食品、カレー、シチュー、冷やし中華のたれなど)

 

特徴:

酸素のないところで増殖し、芽胞を形成する。芽胞は非常に熱に強く、加熱に耐える。

 

潜伏期間:

6~18時間(平均10時間)

 

症状:

腹痛、下痢など。嘔吐や発熱ほとんどみられない。

 

予防:

・衛生的に調理し、調理後はすぐに食べる。

 

・カレーやシチューなど再加熱する場合は、鍋の中を撹拌しながら十分に加熱する。

 

・大量に調理した場合は、小分けするなどして、すばやく冷却保管する(10℃以下)

 

 

 

 

ノロウイルス

 

カキなどの二枚貝を生や十分に加熱しないで食べた場合やノロウイルスに汚染された水道水や井戸水などを飲むことで感染する。

(十分に加熱されていないカキ、アサリ、シジミなど)

 

特徴:

熱に弱い。乾燥に強い。自然界での抵抗性は強く、長期間生存する。非常に少量のウイルスで食中毒を起こす。嘔吐物や便、トイレ等で感染することもある。

 

潜伏期間:

24~48時間

 

症状:

吐き気、嘔吐、下痢、腹痛であり、発熱(38℃程度)、 頭痛、悪心、咽頭痛、筋肉痛など。ただし、 感染していても、症状が現れない場合もある。

 

予防:

・二枚貝を加熱調理する場合は十分に加熱する(中心部が85~90℃、90秒以上)

 

・下痢や嘔吐等、体調不良時には調理しない。

 

・家族に下痢や嘔吐をしている人がいる場合、吐物処理やトイレ掃除は使い捨ての手袋、マスクを着用して行う。処理後は十分な手洗いを行う。

 

・調理前は十分な手洗いを行う。

 

・調理器具類はいつも清潔にし、熱湯や次亜塩素酸ナトリウムで消毒する。

 

 

 

ここで、注意!!

妊婦、幼児、高齢者、免疫機能が低下している方が特に注意しないといけない食中毒があります。

 

 

 

リステリア菌

 

乳製品、食肉加工品、低温で保存する食品などが原因となる。

(加熱殺菌していないナチュラルチーズ、未殺菌乳、生ハム、スモークサーモンなど)

 

特徴:

4℃以下の低温でも増殖する。塩分にも強く、12%の食塩濃度でも増殖する。

 

潜伏期間:

1日~3カ月(広範囲に渡る)

 

症状:

悪寒、高い発熱、筋肉痛のインフルエンザと似た症状。

妊婦がかかると流産、早産、死産の例もあるので要注意。

 

予防:

・食肉類は十分に加熱する。

 

・生野菜や果物はよく洗う。

 

・調理器具類の洗浄・消毒を十分に行う。

 

・冷蔵庫内に保存した食品は期限内に必ず食べる(冷蔵保存を過信しない)

 

 

通常、リステリア菌を摂取したとしても、健康な大人は発症することはあまりありません。しかし、妊婦、幼児、高齢者、免疫機能が低下している人は発症しやすいため注意が必要です。

 

 

 

 

E型肝炎ウイルス

 

加熱不足の豚などの肉や内臓が原因となる。

(十分に火が通っていない豚の肉やレバー)

 

特徴:

熱に弱い。

 

潜伏期間:

12~50日間(平均6週間)

 

症状:

倦怠感、黄疸、悪心、発熱、食欲不振など。ただし、感染していても症状が現れない場合が多く、日本人の抗体保有率は5.2%と報告されている。

 

予防:

・調理の際は十分に加熱する(中心部が85℃、1分以上、又は沸騰した水で5分以上煮る)

 

 

免疫不全状態にある人の場合はE型肝炎感染が慢性感染を引き起こすことがあります。

また、妊婦では劇症肝炎の割合が高く、劇症化した場合には死亡率が 20%にも達することがありますので、注意が必要です。

 

 

 

食中毒の原因となるものは、この他にも「こんなものが?!」といったものもあります。

次回も引き続き、食中毒について考えていきます。

今回も、最後までお付き合い頂き誠に有難うございました!

 

 

 

“今日のすくすく赤ちゃん” のご紹介です】

 

 

兵庫県の真奈帆ちゃん

(2017年12月生まれ、身長63cm、体重6kg)

 

~ママからのメッセージ~

生後4カ月、うつぶせで首をぐっとあげられるようになりました(*^^*)寝返りももうすぐかな?よく笑う、おだやかな2人目ちゃんは、家族みんなの癒しです♡元気に大きくなってねー!

 

 

 

 

 

 

筆者プロフィール:樋屋製薬株式会社 薬剤師/大阪家庭薬協会 品質部会副部会長