(第26回)ママの心配事⑰~赤ちゃん、お子さんの病気について~
“今日のすくすく赤ちゃん” の紹介は、コラムの最後に登場です♥
これまで、コラムこのでは、様々な赤ちゃん、お子さんの病気について考えてきました。
赤ちゃん、お子さんの病気はママにとっては大きな心配事です。
特に、新米ママにとっては、大きな不安でもあります。
そこで、今回は赤ちゃん、お子さんの病気についてまとめていきたいと思います。
日常生活の中でよくみられる症状
【 発熱 】
原因
最も多いのは、ウィルスや細菌等による感染です。
ウィルスは風邪、インフルエンザ、突発性湿疹等、様々な病気をもたらします。
こんな時には、病院へ!!
〇生後3カ月未満で、体温が38℃以上
〇けいれんを起こしている
〇突然38℃以上の高熱が出た
〇嘔吐や下痢を繰り返している
〇意識がもうろうとしている
〇苦しそうに呼吸している
〇元気がなく、ぐったりしている
ここで、ママチェック!
赤ちゃんの体温は平均36.5~37.5℃といわれています。
なので、体温が37.5℃だからといって発熱しているとは限りません。
いざという時に慌てないために、普段から赤ちゃんの平熱を知っておきましょう。
【 下痢 】
原因
赤ちゃんの場合、食べ物、食物アレルギー等いろいろありますが、その中で多いのは、ロタウィルスやノロウィルス等によるウィルス性胃腸炎やサルモネラ、カンピロバクター等による細菌性胃腸炎(食中毒)です。
こんな時には病院へ!!
赤ちゃんのうんちが
赤色、血便・・・腸重責の場合があります。
白色・・・ウィルスに感染している場合があります。
ここで、ママチェック!
赤ちゃんのうんちはもともと緩めです。母乳やミルクしか飲んでいない赤ちゃんだとうんちが水っぽくなるのが通常です。
赤ちゃんのうんちの中で、黄色、緑色の便は特に問題はありません。それらが、いつもより、水っぽくなってきた、回数が増えてきた時には注意してあげてください。
いざという時に慌てないために、普段から赤ちゃんのうんちの状態や回数を知っておきましょう。
【 食欲不振 】
赤ちゃんの食欲不振にはいくつかのパターンがあります。
パターン1 病気による食欲不振
便秘等の消化器系の疾患、かぜや口内炎等の疾患が原因で食欲不振になることがあります。
パターン2 疲労やストレスによる食欲不振
赤ちゃんも疲れやストレスを感じます。長時間の移動や、長時間の外出をしたり、見知らぬ人や物音に長時間さらされたりすることで、赤ちゃんは疲労を感じ、ストレスを受けることで食欲不振になることがあります。
パターン3 赤ちゃんの体質による食欲不振
体質は赤ちゃんそれぞれに違います。たくさん食べる赤ちゃんもいれば、食が細い赤ちゃんもいます。
ここで、ママチェック!
病気が原因で食欲不振が起きている場合があります。
特に、赤ちゃんの場合は、食欲不振の他に、夜泣きが増える、ギャン泣きする、発熱、下痢や嘔吐等で脱水症状を起こしていないか注意してあげてください。
【 湿疹 】
原因
赤ちゃんの肌はバリア機能が弱く、様々な原因により湿疹ができやすくなっています。
赤ちゃんに多い “乳児脂漏性湿疹”
過剰な皮脂分泌により起こる乳児湿疹の1つです。
赤ちゃんは新陳代謝が盛んで皮脂分泌が活発な上、毛穴が未発達なので皮脂が毛穴に詰まりやすくなっているために起こります。
症状は顔や頭に黄色いかさぶたのような湿疹やフケのようなものがあらわれます。かゆみはなく、炎症が進むとジュクジュクした紅斑や丘疹がみられることがあります。
この赤ちゃんの過剰な皮脂分泌は生後4カ月頃にはおさまってくるといわれています。
ここで、ママチェック!
症状が良くなったり、悪くなったりが2カ月以上続くようなら、アトピー性皮膚炎の可能性がありますので、赤ちゃんの様子をよくみてあげてください。
赤ちゃんは自分自身の状態をママに言葉で上手に伝えることが出来ません。
そのため、ママが赤ちゃんの様子をよくみてあげる必要があります。
赤ちゃんの場合、機嫌よく過ごしているか、食事(母乳・ミルク)はちゃんと摂っているかといった日常の様子から、何か違う?と感じたら、それは赤ちゃんからのママへの合図
かもしれません。
赤ちゃんの症状の中でも特に、ママを困惑させるもの
【 ひきつけ(こどもの痙攣) 】
様々な原因により、自分の意志に関係なく筋肉が激しく収縮する状態をいいます。
赤ちゃんに多いひきつけ
泣き入りひきつけ(憤怒けいれん)
赤ちゃんがギャン泣きし一時的に起こる痙攣です。
生後6カ月~2、3歳までのお子さんに多くみられます。
熱性けいれん
38℃以上の発熱によって起こる痙攣です。
生後6カ月~6歳くらいまでのお子さんに多くみられます。
ひきつけを伴う疾患
病院での治療が必要な疾患です。
てんかん
発熱のない状態で、脳の神経細胞がなんらかの刺激で興奮することで起こり、痙攣の他にも突然動作が止まり、ぼーっとする等の症状もみられます。
髄膜炎
インフルエンザ菌、肺炎球菌等のウィルス、細菌、真菌が脳や脊髄を覆っている保護膜である髄膜に感染することで起こります。
脳炎
ウィルスが直接、脳に感染することで起こります。
脳炎は髄膜炎よりも症状が重い疾患です。
ここで、ママチェック!
赤ちゃんのひきつけが起きたら(特に初めてのときは)、一度は病院へいきましょう。
てんかん、髄膜炎、脳炎のように治療が必要な疾患の可能性が隠れているかもしれません。
【 夜驚(やきょう)症 】
睡眠中に突然、泣き叫んだり、悲鳴をあげたり、暴れたりする症状をいいます。
2~6歳頃のお子さんにみられます。
ここで、ママチェック!
夜泣きと間違いやすいのが夜驚症です。
夜泣きの場合は部屋の電気を点けたり、ママが声をかける、抱き上げる等すればお子さんの目が覚め、泣き方も穏やかになりますが、夜驚症の場合は症状が出ている間は何をしても反応はなく、ひたすら泣き叫んだり、暴れたりします。
その症状は一定時間(~10分程度)で治まり、その後は何もなかったかのように再び眠ります。
朝になると本人は何も覚えていないことも夜驚症の特徴です。
泣き入りひきつけ、熱性けいれん、夜驚症は成長と共に自然に治まってきます。
ママは焦らずに、適切な対処法を行い、お子さんを見守ってあげてください。
それぞれの対処法については、こちらをクリックしてください↓↓
東洋医学の視点で考える赤ちゃん、お子さんの病気
五臓(“肝”、“心”、“脾”、“肺”、“腎”)のバランスが崩れると身体に様々な影響を与えます。
赤ちゃん、お子さんの体は成長過程にあり、まだまだ未熟です。ちょっとしたことで心身のバランスが崩れます。
東洋医学では、体質改善を中心に、五臓の状態をみて、一部を強めたり、一部を弱めたりすることで崩れたバランスを整えます。
生薬から出来たお薬「ひやきおーがん」について
これまで、この育児コラムでは、赤ちゃんのいろいろな症状に対する「ひやきおーがん」の働きをお知らせしてきました。
「ひやきおーがん」は夜泣きのお薬というイメージをお持ちのママが多いと思いますが、効能・効果は「小児の神経質、夜なき、かんむし、ひきつけ、かぜひき、かぜの熱、ねびえ(寝冷え)、下痢、消化不良、乳はき(吐乳)、食欲不振、胃腸虚弱」と様々です。
「ひやきおーがん」は東洋医学の考えに基づき、心身(五疳)のバランスを整えることで、赤ちゃん、お子さんの体質を改善するお手伝いをします。
体質改善には日常生活の見直しも必要です。
その第一歩が“食生活”です。身体に良い食事をすることで、五臓のバランスが整いやすくなります。
赤ちゃんも母乳、ミルクから離乳食へ、そして普通食へ移行することで、身体に必要な栄養を吸収していきます。離乳食のタイミング、内容は成長への大切なステップです。
次回からは、赤ちゃん、お子さんの“食生活”をテーマに、まずは赤ちゃんが初めて食べる食事“離乳食”について考えていきたいと思います。
…今回も、最後までお付き合い頂き誠に有難うございました!
【 “今日のすくすく赤ちゃん” のご紹介です】
大阪府の友馬くん
(2016年10月生まれ、身長57cm、体重4.5kg)
~パパからのメッセージ~
びっくりするくらいすくすくと育ってくれて、父としてはうれしい限りです。
でも、どうも周りからすると私に似てると言われてるので、体格まで似ないようにしてほしいと願う今日この頃です。 おっぱい飲むのもほどほどにな!
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筆者プロフィール:樋屋製薬株式会社 薬剤師/大阪家庭薬協会 品質部会副部会長