(第58回)冬に注意するべきお子さんの病気~ノロウイルス感染症②~

 

 

 

“今日のすこやかキッズ” の紹介は、コラムの最後に登場です

 

 

 

 

前回は“ノロウイルス感染症”について考えてみました。

ノロウイルス感染症は子どもから大人まで感染する可能性のある感染性胃腸炎です。これからの時期は要注意です。

 

 

そこで、今回は、授乳中のママがいるご家庭、小さなお子さんがいるご家庭、それぞれの状況別のノロウイルス感染症への対応考えていきます。

 

 

 

 

ノロウイルス感染症への対応~授乳中のママの場合~

 

 

授乳中のママがノロウイルス感染症になって、まず心配になるのは、「赤ちゃんに母乳をあげて良いのか?」ではないでしょうか。

 

 

ノロウイルスは患者の吐物や下痢などの排泄物に含まれるノロウイルスから二次感染します。つまり、母乳からの感染の心配はありません。

 

 

 

ただし、授乳時にノロウイルスで汚染された可能性のある手指などから二次感染する場合はあります。授乳の際はマスクの着用、手指の消毒、乳首の消毒を徹底するようにしてください。また、嘔吐の際、衣服に飛沫が付着した可能性がある場合は着替えましょう。

 

 

 

ここで、注意!!

 

 

ノロウイルス感染症になると、嘔吐と下痢のため脱水症状になりやすくなります。

授乳中のママがノロウイルス感染症になった場合、ママの脱水の状態によっては、授乳を控える事も大切です。ママがノロウイルス感染症になった場合、まずはママ自身が元気になることが最優先です。

 

 

 

 

 

ノロウイルス感染症への対応~赤ちゃんの場合~

 

 

赤ちゃんに「噴水のような嘔吐を繰り返す」、「嘔吐が続き、授乳ができない、離乳食が食べられない」といった症状があらわれたら、お医者様に相談しましょう。

 

 

 

嘔吐、下痢が続くと脱水症状を起こします。赤ちゃんのノロウイルス感染症の症状で1番注意しないといけないのは脱水症状です。

 

 

 

嘔吐が続いている時は、離乳食のような固形物を与えるのは止め、まずは、胃の中を空っぽにしましょう。そして、目安として30分おきに20~30mL程度の水分(経口補水液やイオン飲料など)を少しずつ与えます。赤ちゃんが飲むようであれば、水分の間に母乳を与えても構いません。

 

 

 

少しずつ水分量を増やしていき、赤ちゃんの嘔吐の様子をみましょう。

嘔吐がおさまり、水分も十分(1回100mL程度)飲めるようになれば、一般の乳児用ミルクや離乳食を少しずつ与えましょう。ただし、この後も水分の補給は行いましょう。おしめがよく濡れる程度の尿量を目安としてください。

 

 

 

 

 

ここで、ポイント!!

 

 

下痢の時は便中に水分とともに電解質(ナトリウムやカリウム)も失われるため、電解質の補給、また少量の糖分の補給も必要です。

 

 

 

じゃがいも、ニンジン、トマトなどの野菜を煮込んだ上澄み液(スープ)を取り分け、そのスープに薄く塩味をつけた“野菜スープ”は栄養も補給でき、赤ちゃんの水分補給時の併用におススメです(^^)

 

 

 

 

ここで、注意!!

 

 

赤ちゃんの嘔吐が続いているときは、赤ちゃんの姿勢にも注意してください。

赤ちゃんが吐物を吸い込むことによる肺炎や窒息に注意し、顔を横に向ける、嘔吐したらすぐに口元を拭き取るなどしましょう。

 

 

 

 

 

ノロウイルス感染症への対応~子どもの場合~

 

 

基本的には赤ちゃんと同じく、脱水症状に注意しましょう。嘔吐や下痢の症状がきちんとおさまるまでは子どもが欲しがっても、冷たい飲み物(炭酸飲料、牛乳など)は控えるようにしましょう。食事も消化の良い物(おかゆ、うどんなど)から始めましょう。

 

 

 

兄弟、姉妹がいる場合、ノロウイルスに感染したお子さんが嘔吐を繰り返している間はできるだけ別々の部屋で生活するようにしましょう(吐物の中のノロウイルスは乾燥すると容易に空中を浮遊します。これが口に入って感染することがあります)

 

 

 

 

 

 

ここで、疑問?? 外出、登校はどうしたら良いの??

 

 

ノロウイルス感染症には出席停止といったような明確な基準はありません。

ですので、お医者様や学校の考えにより様々です。

 

 

 

ノロウイルス感染症は、学校保健安全法施行規則の中で、「第3種感染症 その他の感染症」に分類され、「学校で流行が起こった場合にその流行を防ぐため、必要があれば、校長が学校医の意見を聞き、第3種の感染症としての措置をとることができる疾患」となっています。

 

 

 

登校(園)の基準としては、“学校、幼稚園、保育所において予防すべき感染症の解説”日本小児科学会 予防接種・感染対策委員会2012年 9月改訂版にて、「症状のある間が主なウイルスの排泄期間なので、下痢、嘔吐症状が消失した後、全身状態 のよい者は登校(園)可能であるが、手洗いを励行する」とされています。

 

 

 

ノロウイルス感染症から回復しても数週にわたって便からウイルスが排出されることがあります。お子さんの場合、元気になったからもう大丈夫と手洗いを忘れたり、嫌がったりする場合もあるかと思いますが、感染が拡大しないようにするためにもママがしっかりと注意してあげてください。

 

 

 

 

ここで、ポイント!!

 

 

家庭の中で、ノロウイルスの感染源となる場所はトイレだけではありません。“お風呂”も注意しなくてはいけません。

 

 

 

ノロウイルスはお風呂のお湯の温度では失活しません。

なので、下痢が続いている患者がお風呂を使用する場合は、家族の中で1番最後に浴槽を使用するか、シャワーだけにしましょう。

 

 

 

その際は、体(特にお尻)をきちんと洗って使用しましょう(お子さんの場合は、ママがきちんと確認してあげてください)

タオルの共用もしないようにしましょう。

 

 

 

尚、下痢の症状がおさまった後もしばらくの間はお風呂に入る順番には気をつけましょう。

 

 

 

そして、お風呂のお湯は毎日、入れ替えるようにし、浴槽を中心にお風呂場をよく洗浄しましょう。次亜塩素酸ナトリウム(濃度0.05%~0.1%)(家庭用の次亜塩素酸ナトリウムを含む塩素系漂白剤でも可)で消毒すれば効果的です。

 

 

 

 

 

 

ノロウイルスは家族の誰かが感染した場合、よく注意しないとアッという間に家族中に感染が拡がる可能性があります。

 

 

 

マスクなど外での予防も重要ですが、家庭内での予防も大変重要です。子どもは大人に比べて抵抗力、体力も弱いので、ママ、パパといったお子さんの側にいる大人がしっかりと感染予防をしてあげましょう。

 

 

 

お子さんが特に気を付けないといけない感染性胃腸炎には、ノロウイルス感染症の他に、“ロタウイルス感染症”があります。

ロタウイルス感染症は乳幼児期(0~6歳頃)にかかりやすい感染性胃腸炎です。

 

 

 

そこで、次回は、冬に注意するべきお子さんの病気として、「ロタウイルス感染症」について考えていきたいと思います。

 

 

 

 

…今回も、最後までお付き合い頂き誠に有難うございました!

 

 

 

【 “今日のすくすくキッズ” のご紹介です】

 

58

 

兵庫県の幸多朗くん

(2013年10月生まれ、身長93cm、体重13kg)

 

~ママからのメッセージ~

10月に4歳の誕生日を迎えました!お姉ちゃんが大好きで、男の子らしくちょっとおふざけでお怪我が多いけど、すくすくみんなに愛されて育っています!

 

 

 

 

 

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筆者プロフィール:樋屋製薬株式会社 薬剤師/大阪家庭薬協会 品質部会副部会長

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