(第72回)お子さんの花粉症について①~花粉症とは~

 

 

 

“今日のすくすく赤ちゃん” の紹介は、コラムの最後に登場です

 

 

 

お知らせです!!

 

春、4月7日は何の日かご存知でしょうか?

・・・4月7日は「夜泣き改善の日」です!!

 

 

樋屋製薬株式会社は「ひや・きおーがん」の効能効果のひとつである「夜泣き」にちなみ、毎年4月7日を「夜泣き改善の日」と定め、昨年、日本記念日協会より認定を受けました。

 

 

そこで、この4月7日を迎えるにあたり、「夜泣き大賞」と称し、育児ママの夜泣きエピソードを募集しております(協力:生薬ままくらぶ)

 

 

下記のリンクにて、アンケートとエピソードを送信頂ければ、応募となります。

 

〇夜泣き大賞:1名様
賞品:下記応募リンク先の最後に掲載しております。参考ください。

 

〇その他副賞:10名様
賞品:茅乃舎だしセット(予定)

 

〇アンケートの最後のクイズに正解された方の中から10名様にクオカード(500円分)が当たります。

 

応募期間:

~2018年3月17日(土)24:00まで

 

 

応募方法:

スマートフォン・パソコンで下記の応募リンク先のアンケートに答えて頂き、送信してください。

 

https://docs.google.com/…/1FAIpQLSfBeFNvu0ck7ztlu…/viewform…

 

 

応募時に、保護者様のお名前・郵便番号・ご住所、エピソード(500文字以内、短くてもOKです)、HP掲載用のお名前(お子様のお名前やイニシャル等でも可)を必ずご記入ください。

 

 

審査と発表:

生薬ままくらぶスタッフにて審査を行い、発表は2018年4月7日(土)に「ひや・きおーがん育児コラム」内にて行います。

 

応募方法をご確認の上、皆様、奮ってご応募下さい!

 

 

 

 

さて、この冬、大流行したインフルエンザがようやく落ち着ききました。

そうなると、次に気になるのはこれからの季節にやってくる「花粉症」ではないでしょうか。

 

 

 

花粉の飛散状況について、日本気象協会の2月15日の発表によると、1月後半から2月上旬の全国的な低温、また一部地域の大雪などにより、多くの地点では花粉の飛散開始が遅れています。

 

 

しかし、神奈川県など関東の一部では大雪の翌日にあたる1月23日と24日に南寄りの風が強かったため、「飛散開始」が確認されました。西日本などでも飛散開始となったところがあり、花粉シーズンがスタートしています。

 

 

そして、2月28日から3月1日の“春の嵐”を境に花粉の飛散量が多くなっています。

花粉症の方には大変な時期に入りました。

そこで、今回の育児コラムでは、花粉症について考えていきたいと思います。

 

 

 

花粉症とは

 

 

花粉に対して人間の体が起こすアレルギー反応です。体の免疫反応が花粉に過剰に反応して花粉症の症状を引き起こします。

 

 

 

ここで、気になるポイント

 

 

体の免疫反応といえば、体が外から侵入してきたウイルスや細菌等の“敵”を攻撃し、退治しようとする働きですが、そもそも体にとって害のない花粉に対して起こるのはなぜでしょう?

 

 

それは、私達の体質はヒトにより様々で、中には花粉を敵と認識して、花粉に対して抗体(IgE)を作り出してしまう体質のヒトがいるのです(一般的に、食べ物や花粉など“体に害のないもの”に対しても攻撃することにより起こるものをアレルギーと呼んでいます)

 

 

一度抗体が出来てしまうと、その後、花粉が体内に侵入する度に抗体は増え、抗体が一定量を超えた時、抗体と花粉が反応を起こし、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみなどの症状があらわれます。

 

 

一般的にこのメカニズムについて例えられるのが、“コップに注がれた水”です。

 

 

体をコップとすると、個々の生まれつきの体質により大きさの違うコップになります。それぞれのコップの中に、アレルゲン(アレルギーを起こす原因物質)、大気汚染、水質汚染、ストレスなどの水が注がれていきます。その水がコップから溢れ出たときにアレルギー症状が起きるという考えです。

 

 

 

ここで、マメ知識

 

 

花粉症という病気が日本で世間的に知られることになったのはいつ頃だと思われますか?

 

 

実は、1964年に斎藤洋三氏らによる「栃木県日光地方におけるスギ花粉症Japanese Ceder Pollinosisの発見」という論文が発表され、そこから(スギ)花粉症という病気が認知されるようになりました。つまり、花粉症は報告されてから50年ほどしか経っていない、新しい病気なのです。

 

 

そして、この50年ほどの間に花粉症の患者数は激増しています。

 

 

 

なぜ、花粉症は増えたのでしょうか?

 

 

原因1.スギ花粉の増加

 

戦争中、荒れた森林への対応として、国の奨励により大量のスギが植林され、スギ花粉の絶対数は増加しました。

 

 

 

原因2.大気汚染などの生活環境の変化

 

排気ガスなどに含まれている多くの微粒子は体内に侵入しやすく、花粉がそれらと一緒になることで、アレルゲンとして体の中に侵入しやすくなりました。

 

 

また、アスファルトで舗装された道では、落ちた花粉が風などで再び舞い上がりやすく、花粉が空気中に飛んでいる時間が長くなるため、体内に侵入しやすくなりました。

 

 

 

原因3.住環境の変化

 

マンションなどの気密性の高い住宅が多くなり、それによりダニ、カビが増えました。その死骸やフンがアレルゲンとなるため、アレルギー体質が多くなり、同時に花粉にも過敏な反応をすると考えられています。

 

 

 

原因4.食生活の変化

 

欧米的な食生活になり、高タンパク(特に動物性)や高脂肪の摂取が多くなったことで異物への反応が過敏になる=アレルギー体質になりやすいと考えられています。

 

 

 

原因5.心の変化

 

現代はストレス社会といわれています。対人関係だけでなく、日常の中の光(パソコン、スマートフォン、ネオンなど)や音(車の音、店舗の音など)も知らず知らずのうちに様々なものがストレスになっていることが多くあります。ストレスは体の免疫反応の変調をもたらします。

 

 

 

このような話もあります・・・

 

衛生環境の向上により、体内から寄生虫がいなくなったことが原因という話もあります。

 

 

これは、体内に寄生虫(異物)が常に存在することで、この異物を退治するために免疫反応が働き、花粉などの人体に無害なアレルゲンには働きかけないという免疫コントロールが、体内から寄生虫がいなくなったことで変調を起こしてしまったというものです。

 

 

 

 

花粉症の患者数はどうなのでしょうか

 

 

平成29年12月18日に東京都が発表した内容によると、都内3区市の住民を対象としたアンケート調査と花粉症検診の結果から推計した都内(島しょ地域を除く)のスギ花粉症推定有病率は48.8%(平成28年度)

 

 

尚、過去の調査における都内(島しょ地域を除く)のスギ花粉症推定有病率は以下でした。

 

平成18年度 28.2%

平成8年度 19.4%

昭和58年度~昭和62年度 10.0%

 

 

この結果から、スギ花粉症推定有病率が年々、上昇していることがわかります。

(尚、結果については、日常生活に支障がない軽症の方も含んだ有病率です)

 

 

 

また、平成28年度の年齢区分別のスギ花粉症推定有病率は、

 

0~14歳 40.3%

15~29歳 61.6%

30~44歳 57.0%

45~59歳 47.9%

60歳以上 37.4%

 

 

すべての年齢区分において、前回(平成18年)よりスギ花粉症推定有病率は上昇しています。

 

 

厚生労働省のホームページで掲載している花粉症患者数としては、全国的な調査として、全国の耳鼻咽喉科医とその家族を対象とした平成20年(1月~4月)の鼻アレルギー全国疫学調査において、花粉症を有する者は29.8%であったとされています。

 

 

また、小児スギ花粉症については、0~4歳で1.1%、5~9歳で13.7%とされています。

 

 

これらの結果からも、子どものスギ花粉症が多くなっていることがわかります。

 

 

 

ここで、注意!!

 

 

日本の花粉症患者の約70%はスギ花粉が原因といわれていますが、地域によってはスギが生息していない地域やヒノキ科の植林面積がスギとほぼ同じ地域もあり、スギだけでなくヒノキ科の花粉が原因の花粉症が多くなっています。

 

 

他にもイネ科(カモガヤなど)、キク科(ブタクサなど)の花粉が原因の花粉症もあります。それぞれの花粉の飛散時期には注意しましょう。

 

【飛散時期】

 

スギ 2~4月

ヒノキ科 3~5月

シラカンバ(カバノキ科) 4~6月

ハンノキ(カバノキ科)1~4月

カモガヤ(イネ科) 5~8月 →夏の花粉症の代表

ブタクサ(キク科) 8~10月 →秋の花粉症の代表

ヨモギ(キク科) 8~10月

 

 

 

ここで、気になるポイント

 

 

2018年のスギ花粉の飛散状況はどうなのでしょうか?

 

 

日本気象協会による2018年春の花粉飛散予測では、東北から近畿、四国地方までの広い範囲で、前シーズンの飛散量を上回る見込みです。

 

 

東北から中国、四国地方にかけて、前シーズン比で“非常に多い”飛散量の都道府県があり、注意が必要です。一方、例年比でみると、東北と東海地方ではやや多く、特に青森県では現地調査の結果から、青森市内で雄花の着花量が多いこともあり、“非常に多い”予測されています。

 

 

関東甲信、近畿、九州地方では例年並み、北海道、北陸、中国、四国地方では例年を下回ると予測されています。

 

 

花粉の飛散量が下回るといっても、花粉がなくなるわけではありませんのでこれからの時期は注意をしましょう。特に、お子さんは自分自身の症状を上手く表現することができませんので、ママがよく注意してあげてください。

 

 

 

次回も引き続き、“お子さんの花粉症”について考えてみたいと思います。

今回も、最後までお付き合い頂き、誠に有難うございました!

 

 

 

“今日のすくすく赤ちゃん” のご紹介です】

 

 

兵庫県の ゆなちゃん

(2016年6月生まれ、身長75cm、体重10kg)

 

~ママからのメッセージ~

いつもニコニコ笑ってくれる子です。お兄ちゃんのことが大好きな優しい妹。6カ月でやっと寝返りができるようになりました(笑)

 

 

 

 

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筆者プロフィール:樋屋製薬株式会社 薬剤師/大阪家庭薬協会 品質部会副部会長