かんむし(疳の虫)について
今までにお子さまが理由もなく泣き続け、泣き止んでくれないという経験はありませんか?
何をしても泣き止まないとだんだん辛くなってきますよね。
もしかしたらそれは『かんむし(疳の虫)』かもしれません。
そこで今回はかんむし(疳の虫)について解説していきたいと思います。
かんむし(疳の虫)とは?
かんむしとは子どもの"かんしゃく(癇癪)"のことです。
かんむし(疳の虫)の疳は、諸説ありますが、子どもの様々な病気を指すこともあれば、東洋医学では「疳」=「肝」とみる場合があり、精神活動や感情のことを指します。
また、日本では昔から原因がわからない体調不良を『虫』のせいだと考える傾向がありました。
そのことから、子どもが原因もなく泣き続けている状態を『疳の虫』が体にいて悪さをするせいだと考えられていたため、
かんむしと呼ばれるようになりました。大人でも『虫の居所が悪い』等と表現されますよね。
他にも、
「腹の虫がおさまらない」怒りが収まらない
「虫の知らせ」予感する
「虫がよすぎる」相手の都合がよすぎる
などなど、虫の付く言葉はたくさんあります。🐛
かんむし(疳の虫)のルーツ※諸説あり
その昔、道教の教えにて人間の体の中には「三尸(さんし)」という3匹の虫がいるといわれていました。
ちなみに、「虫」は今でいうところの「小さい生き物」の意味で、中国の「唐」の時代のイラストが残っているのですが、「上尸」は人間の恰好をしています。
妖怪みたいなものですかね???
※画像の右から「上尸」「中尸」「下尸」
※出典:Wikipedia
太上除三尸九虫保生経
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%89%E5%B0%B8
60日に一度めぐってくる庚申(こうしん)の日に眠ると、この三尸が人間の体から抜け出し人間の悪行を閻魔大王様(天帝)に報告し、寿命を縮めようとしていると考えられていました。
道教が日本に伝えられ平安時代などでも、信じられており、閻魔大王様に報告させないために、庚申の日は寝ない庚申講という風習もあったそうです。
🙈🙉🙊「みざる、きかざる、いわざる」もルーツは三尸と言われており、庚申の「申」=干支の「サル」が結びついたとの事、(庚申三猿)
かんむし(疳の虫)の例
かんむしの代表的な例として以下のものが挙げられます。
・夜泣きがひどい
→夜泣きに関してはこちらで詳しく解説しています。
▼赤ちゃんの夜泣きについて
https://hiyakiogan.co.jp/childcare_column/941/
・かんしゃく(癇癪)をおこす。
→自分の思い通りにならないと不満を感じ、泣き出したり、ものを投げたり、その場に
寝転んで手足をバタバタさせたりします。
・奇声をあげる
→なぜかイライラし「キーキー」と叫ぶ状態で、強く怒ると余計に興奮し、さらに
激しく奇声を発したりします。
・泣き入りひきつけ(憤怒痙攣:ふんぬけいれん)
→子どもが大泣きした後、息を吐いた状態のまま呼吸が止まることで顔色が悪くなり、
意識を失ったり痙攣を起こす状態の事です。
成長とともに自我も発達し欲求が増えてきますが、うまく表現できず、赤ちゃんは『泣く』、
小さなお子さまは『泣く』の他に『怒る』『暴れる』という行動をとることがあります。
かんむし(疳の虫)の原因
・赤ちゃんの気質
生まれつきデリケートであったり、神経質なお子さまは周りの変化を敏感に感じ取り、
少しの物音でも反応して泣いてしまうことがあります。
・自分の思いを伝えられないもどかしさからくるストレス
子どもは様々な知識や理解力がついてくる一方で、親に自分の気持ちをうまく伝えられず、
もどかしさから感情が高ぶり、騒いだり泣いてしまったりすることがあります。
・不規則な生活リズム
大人でも生活リズムが乱れると身体がしんどくなるように、子どもでも不規則な生活を送っていると疲れやストレスが溜まっていきます。
原因のわからないかんむしと向き合うことはパパとママにとっても大変なことだと思います。
しかし、この状態がずっと続くわけではありません。
成長とともに心の整理ができるようになり、自然と治まってきます。
対処法として、やさしく抱っこする、生活リズムを整えるなどがありますが、
お子さまの元からの気質が大きく関係するため、パパとママの疲労やストレスのケアも行いながら気長に成長を待ちましょう。
最近ではかんむしも見直されてきており、小児五疳薬が販売されているところも増えてきたので、選択肢のひとつと考えていただければと思います。
かんむし(疳の虫)にお困りのパパママへ
最近では調剤薬局でもひや・きおーがんの取り扱いが増えてきました。
このお薬は生薬の相互作用により心身のバランスと整えてくれるため、夜泣きだけではなくかんむしや神経質にも効果をがあります。
また、特撰金粒樋屋奇応丸は大人の方も服用できるので、疲労やストレスを感じているパパママもお子さまと一緒に飲んでみてはいかがでしょうか?