昭和初期/戦前の育児について

昭和5年樋屋製薬発行/「育児の友」
写真:昭和5年樋屋製薬発行/「育児の友」

育児の友(昭和5年 樋屋合資会社 発行)
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会社倉庫より昭和5年に樋屋製薬が発行していた、
育児手本帳「育児の友」が見つかりました。

昭和5年発行 第三版 発行:樋屋合資会社

約100年前の育児の「いろは」が詰まった育児のお手本帳です。
一冊のみ樋屋製薬内で現存する、弊社社史上でも非常に貴重な物です。
会社倉庫を整理中に出てきました。

再度保管のためデジタルブック化し公開いたします。

当時の育児が感じられる、大変読みやすい本になっています。
今の時代と錯誤している内容もあるかもしれませんが、
なにか、現在の育児のヒントとなるものもあるかもしれません。

巻末の「愛用者の聲」では、
当時ブラジルに渡航した際の子どもの病苦体験も非常に興味深いです。

ぜひご覧ください。

育児の友(昭和5年 樋屋合資会社 発行)
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▼当時の無料進呈の広告


上記広告群は、下記より御覧いただけます。
大正・昭和の婦人誌と樋屋奇応丸展
【大正末年~昭和十三年にかけて87作品】
https://hiyakiogan.co.jp/content/special/100years_ago_87works/?openExternalBrowser=1


▼今と変わらない育児の様子


扉のことば(当冊子より転載)

 両親の小さな分身である子供、世にある限り喜びも悲しみも共に分かつべき子供の上に幸あることは、どの両親も願ふてやまぬ骨肉の約束であります。
 寒さ暑さに自分よりも愛児を労はる親心から、せめては子供の発育に、性状に、今一つ病気の折に、親切なお医者様となり優しいお友達となって考えてみてください。
 そこに必ず本書の必要を泌々と感じられる事でせう。
 内容に織込まれた新しい育児の知識、どの頁にも子を持つ親御の常に求めてやまれない、温かい糧が盛られてあります。
 弊社は先に第一判第二判の本書を刊行し皆様より多大な感謝と賞賛の言葉を戴いて居ります。
 更に内容を改定を施しここに新版第三版を発行し敢て皆様の膝下に呈する次第であります。

昭和五年第三版 編者しるす

昭和5年ごろの写真
▲樋屋合資会社(昭和五年ごろ旧社屋玄関前にて)


【目次】ページ数を押すとデジタルブックにリンクしています。

※第一編
育児常識・・・1
初生児の扱方・・・2
最初の泣聲・・・2
臍の緒の注意・・・3
産湯と入浴・・・4
眼・耳・鼻・口に注意・・・5
初生児黄疸・・・7
便と尿・・・7
哺乳の注意・・・8
五香湯・・・9
牛乳の薄め方・・・10
乳児の睡眠時間・・・11
牛乳の選擇・・・11
小児の衣服・・・13
頭を剃ること・・・14
生歯期と順序・・・15
母の嗜好と母乳と里子・・・16
授乳を避ける傾向・・・18
母の化粧と授乳・・・18
母子共寝の害・・・20
日光浴と室内の換気・・・21
離乳時の食物・・・22
離乳とその方法・・・22
乳児脚気の児とその栄養・・・24
離乳時後の栄養・・・24
子守のし方・・・25
子守唄の唄ひ方・・・26
イタヅラに興味を持つ頃・・・26
玩具について・・・27
子供を怖がらせぬこと・・・28
無理に言葉を教えぬこと・・・29
障子を破る癖・・・30
小児の模倣性に注意・・・31
小児発育の節・・・32
母の行ふテスト・・・32
體重 及 身長 の標準・・・33

※第二編
小児の病気とその予防・・・35
回虫の駆除と予防・・・36
胎毒(小児皮膚病)・・・37
痙攣(ひきつけ)・・・38
吐乳=青便・・・39
疳虫気・・・40
知恵熱・・・41
百日咳・・・42
痘瘡 麻疹・・・43
疫痢・・・45
下痢=腹痛・・・46
樋屋奇応丸・・・47

発育餘情・・・50
狂歌・・・51
愛用者の聲・・・53



愛用者の声※ブラジル渡航中の艱難辛苦


















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