(第87回)食中毒から家族を守りましょう④

 

 

 

今日のすくすく赤ちゃん” の紹介は、コラムの最後に登場です。

今回の赤ちゃんは写真を2枚ご応募頂きました。2枚目はママからのメッセージと一緒に掲載しています。是非、最後までご覧ください(^^)

 

 

《お知らせ》

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「すくすく赤ちゃん」「すこやかキッズ」募集中!

 

たくさんの赤ちゃん、キッズの応募をお待ちしております!

 

 

 

6月18日に発生した大阪府北部を震源とした地震から1週間以上が過ぎました。

 

 

震源地に近い地域では、今もまだ避難所に避難されている方々がおられます。ご自宅が損壊された方々も多く、1日でも早く穏やかな日常生活に戻られることを心より願っております。

 

 

 

 

さて、サッカーワールドカップで日本が熱気を帯びている6月もあと数日で終わります

(2018年の半分が終わろうとしています!)

 

 

季節も冬から春、そして夏へと変わっていきます。日中だけでなく、朝晩の気温も高くなってきました。そして、梅雨が続いていますので、湿度も高い状態が続いています。こんな時に気を付けなければならないこと、それは“食中毒”です。

 

 

これまで、この育児コラムでは、3回にわたって食中毒について考えてきました。

 

食中毒の原因について①

(第84回)食中毒から家族を守りましょう①

 

 

食中毒の原因について②

(第85回)食中毒から家族を守りましょう②

 

 

食中毒の予防について

(第86回)食中毒から家族を守りましょう③

 

 

 

そこで、今回は、この時期におススメ、東洋医学からみた“お腹の健康”を中心とした食材とそれらを使った簡単ドリンクをご紹介致します。

 

 

尚、文中に出てくる臓腑の名称は東洋医学の視点のものです。

 

東洋医学では、臓腑は身体のいろいろな機能を系統立ててとらえたもので、5つの“臓”と6つの“腑”があると考えられており、それらの関係は下図のとおりです。

 

 

 

 

 

お腹を健康にする食材 (アイウエオ順)

 

ここでは、代表的な食材をご紹介致します。

 

 

肝、脾、肺、大腸に作用。

強力な殺菌作用がある。腸の働きを改善させ、慢性下痢や食中毒が原因の下痢に効果的。

 

 

紫蘇(しそ)

脾、肺に作用。気の巡りを良くして、腸の働きを回復させる。

脾の働きをよくして、胃腸の働きを回復させる。魚介類の食中毒予防、中毒症状の嘔吐、下痢の改善にも効果的。

 

 

生姜

脾、肺に作用。

お腹を温め、胃の冷えをとる。

カニやエビ、魚介類などの中毒予防や解毒作用に効果的。

 

 

にんにく

脾、胃、肺、大腸に作用。

お腹を温め、解毒、殺虫、殺菌、下痢止めなどに効果的。

 

 

ハチミツ

脾、肺、大腸に作用。

肺を潤し、咳、痰を改善する。腸を潤し便通を良くする。

また、強い殺菌作用があり、腸炎、細菌性の下痢に効果的。

 

 

らっきょう

肺、胃、大腸に作用。

血行を促進し冷えや寒気をとる。気の巡りを良くする。

抗菌作用、整腸作用がある。

 

りんご

脾、胃、心に作用。

身体の熱を冷まし、肺を潤し、水分を補う。下痢、消化不良、口の渇き、二日酔いなどに効果的。

 

 

 

 

 

 

下痢の時の対処法

 

下痢のときは、“水分補給”が大切です。

水分補給も出来て、お腹にもやさしく、さらに簡単に作れる飲み物をご紹介します。

 

 

 

【梅醤番茶(うめしょうばんちゃ)】

 

胃腸の調子を整え、体の冷えを解消します。

 

 

材料(1人分)

 

梅干し・・・1個

生姜汁・・・3適(チューブの生姜でもOK)

醤油・・・小さじ1杯

三年番茶(ほうじ茶)・・・カップ1杯(一般的なほうじ茶でOK)

 

 

作り方

 

(1)

梅干しを湯呑やカップに入れて、箸でよく潰す。

 

(2)

(1)に生姜汁と醤油を加え、そこに熱い三年番茶を加える。

 

 

ポイント

 

熱いうちに飲みましょう。

 

 

 

東洋医学からみた【醤油】

脾、腎に作用。

体を温める作用がある。

 

東洋医学からみた【番茶(ほうじ茶)】

肝、心、脾、肺、腎、胃に作用。

体を温める作用がある。

 

 

 

 

【梅干しの黒焼き】

 

下痢、冷え性、かぜ、夏バテ、疲労回復に効果があります。

 

 

材料(1人分)

 

梅干し・・・1個

 

 

作り方

 

(1)

梅干しをアルミホイルで包み、真っ黒になるまで弱火にかける。

 

(2)

(1)の梅干しの黒焼きを湯呑やカップに入れて、熱湯を入れる。

 

 

ポイント

 

熱いうちに飲みましょう。

 

 

 

 

【ハチミツ緑茶】

 

その名前の通り、緑茶にハチミツを入れて飲みます。

 

「緑茶にハチミツ?!」と思われる方もおられると思いますが、紅茶にお砂糖やハチミツを入れることと変わりはありません。

 

 

日本では、緑茶はそのままで飲むという認識が浸透していますが、海外では「お茶」(紅茶、ウーロン茶、緑茶など)に砂糖などの甘味料を入れるのは当たり前の国もあります(^^)

 

 

尚、緑茶は飲み方によって効果が違います。

 

 

ホットで飲むと、腸の働きを整え、下痢を改善。

アイスで飲むと、腸の働きを整え、便秘を改善。

 

 

体調に合わせて、飲み分けても良いでしょう。

 

材料(1人分)

 

緑茶・・・5g

ハチミツ・・・小さじ1杯

 

 

作り方

 

(1)

急須に緑茶を入れて、お湯を100mL注ぎ、2、3分おく。

 

(2)

コップに緑茶を注ぎ、そこにハチミツ小さじ1杯を加えてよくかき混ぜる。

 

 

ポイント

 

・ハチミツ緑茶を作る際は、緑茶の成分がしっかりと抽出された一番茶、二番茶を使いましょう。

 

・作り置きはせず、入れてすぐの新鮮なハチミツ緑茶を飲むようにしましょう。

 

 

東洋医学からみた【緑茶】

肝、心、脾、肺に作用

身体の余分な熱を取る。下痢気味の人に良い。

 

 

 

ここで、ポイント!! タンニン

 

お茶に含まれているタンニンという渋味成分には、消炎、殺菌効果の他に整腸作用があり、腸の痙攣を止めて、便を硬くする働きがあります。タンニンが多く含まれている順番は、コーヒー、玉露、紅茶、緑茶、ほうじ茶、番茶です。

 

 

ただし、お茶にはカフェインも含まれており、カフェインは腸を刺激するため、下痢のときには、お茶の中でもカフェインの少ないものを飲むようにしましょう。

 

 

 

 

ここで、ポイント!! ペクチン

 

りんごや桃などの果物に含まれいている成分です。特に、皮の部分に多く含まれています。ペクチンには整腸作用があり、便秘や下痢の改善に効果的といわれています。

 

 

 

 

 

日本では、魚介類を生で食べるお刺身にはわさびや紫蘇、お寿司にはわさびやガリ(生姜)がついています。味覚としての働きもあるのでしょうが、わさびや紫蘇、生姜の殺菌効果により食中毒を予防するための昔からの生活の知恵だったのですね(^^)

 

 

 

 

気象庁によると、沖縄、奄美地方は梅雨が明けました。まだ梅雨の地域でも、夏のような暑さと強い日差しを感じる日が多くなってきました。これから、ますます夏を感じるようになっていきます。

 

 

そこで、次回からは、育児ママが気になる事の1つ“お子様の日焼け”について考えていきます。

今回も、最後までお付き合い頂き誠に有難うございました!

 

 

 

“今日のすくすく赤ちゃん” のご紹介です】

 

 

大阪府の将徳(まさのり)くん

(2018年3月生まれ、身長53cm、体重5kg)

 

 

~ママからのメッセージ~

2685kgとおチビさんで産まれたのに、1ヶ月半で5kgに到達!ぷにぷにと赤ちゃんらしい体型になりました☆吐き戻しと夜泣きで困っていると、こんなときは昔ながらの樋屋奇応丸よと、母が買ってきてくれてお試し中です。元気に大きくなってね(^o^)

 

 

 

キラキラの瞳でカメラ目線の将徳くんですね(^^)

 

 

ちなみに、最初の写真で将徳くんが手に持ってくれているのは、「樋屋奇応丸(ひや・きおーがん)」です。

ママのお役に立てたでしょうか(^^)

 

 

 

 

 

 

 

筆者プロフィール:樋屋製薬株式会社 薬剤師/大阪家庭薬協会 品質部会副部会長